会社に属さずにフリーランスとして独立として事業を行う場合、クライアントとの業務請負契約に基づいて業務をこなしていくことになります。しかしそんなフリーランスとしての基本的な業務形態には損害賠償のリスクも潜んでいます。会社勤めの場合はなにかミスをしても基本的には会社が責任をとってくれる、またはかばってくれるわけですが、フリーランスの場合は自分で責任を負わなければならないからです。
この損害賠償のリスクは必ずしもフリーランスが法に反する行為やクライアントを騙すような行為をしたときに発生するわけではなく、本人も意識しないところで思わぬ形で生じることがあります。例えば著作権を侵害してしまった、クライアントや顧客の情報を漏洩させてしまった、さらに納品物に問題があった、納期内に納品することができなかった、など。こうした問題によってクライアントや顧客に損害をもたらしてしまった場合に損害賠償が生じる可能性があるのです。場合によっては訴訟を起こされてしまう可能性さえあります。
これはそれほど神経質になる必要はないかもしれませんが、万一のことを考えるとやはり適切な対策を行った上で安心して仕事に専念できる環境がほしいところ。まず対策として挙げられるのは案件を受注する段階で契約内容をしっかりと確認しておくこと、不明な点・曖昧な点をそのままにしないことが挙げられます。とくに著作権の侵害や情報漏洩を防ぐ上でこの点がとても重要です。そしてきちんと納期内にふさわしい形で納品するようにしましょう。
そしてもうひとつ、万一損害賠償の責任が生じた際に補償を受けられるフリーランス(個人事業主)向けの損害賠償保険を利用する選択肢もあります。これも含めて自分なりに適切な対策を整えてみましょう。